如何お過ごしですか? 3回連続10cmです。
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地味な土木小ネタシリーズ。
今回は重心位置の話です。
立体になったら面倒くさいので2次元でいきます。
重心とは。
重心(じゅうしん、center of gravity)は、力学において、空間的広がりをもって質量が分布するような系において、その質量に対して他の物体から働く万有引力(重力)の合力の作用点であると定義される点のことである。
まあ、地球の重心は地球のまん真ん中って話かな。
ややこしいけど以下の図を見てもらえれば分かります。
図形の重心位置。
正方形:対角線の交点が重心位置です。底辺からの距離は高さの1/2です。
長方形:正方形と同じ。
平行四辺形:正方形と同じ。
三角形:頂点と対角する辺の中点を繋いだ3本の線の交点が重心位置です。底辺からの距離は高さの1/3です。
その他の図形は以下のURLを参照ください。
図形が組み合わさった場合。
長方形と長方形
地面の上にこんな長方形の上に長方形が乗った図形があったとします。
こいつの地面からの重心位置を求めましょう。
まず下の長方形①と上の長方形②に分けます。
①だけで考えると重心位置は底辺から2.5m。
②だけで考えると重心位置は底辺から5.0m。
①の重心位置は地面から2.5mの位置。
②の重心位置は地面から10.0mの位置。
①の面積は10×5=50.0m2。
②の面積も5×10=50.0m2。
①+②の面積は100.0m2。
①の面積×距離=50m2×2.5m=125.0m3。
②の面積×距離=50m2×10.0m=500.0m3。
①②を合わせた重心位置は
(125.0+500.0)m3÷100.0m2=6.25m。
計算を表化すると以下です。
重心位置=Σ(Ai×yi)÷ΣAi です。
つまり、各図形の面積に重心距離をかけた総和を総面積で割ったものが重心位置です。
長方形と三角形
まず下の長方形①と上の三角形②に分けます。
①だけで考えると重心位置は底辺から2.5m。
②だけで考えると重心位置は底辺から3.0m。
①の重心位置は地面から2.5mの位置。
②の重心位置は地面から8.0mの位置。
①の面積は10×5=50.0m2。
②の面積は1/2×5×9=22.5m2。
①+②の面積は72.5m2。
①の面積×距離=50m2×2.5m=125.0m3。
②の面積×距離=22.5m2×8.0m=180.0m3。
①②を合わせた重心位置は
(125.0+180.0)m3÷72.5m2=4.21m。
ピサの斜塔。
こんなやつね。
大きさは直径約17mで高さが約56mの円柱形。
重心位置はこんな感じだよね。
で、こいつ傾いてるでしょ。
今は修復して4.5°傾いているらしいんだけど、修復前は最大で5.5°傾いてたんだって。
けど倒れてないよね。
底面(地面についているところ)は円形なのでだいたいザックリだけど、重心位置が底幅内にあったら物理的に倒れないことになってる(地震が起きたら水平方向にも力が発生するので別だけど)。
仮に直径と高さの関係が違っていたらヤバかったかもわからん。
編集後記
『重心位置』はいかがでしたか?
楽しんでいただけましたでしょうか?
この重心位置、構造物設計ではそこそこ大事なやつなんです。
あなたの体の重心位置はどのあたりですか?
参考:長方形と三角形で離れている場合
まず下の長方形①と上の三角形②に分けます。
①だけで考えると重心位置は底辺から2.5m。
②だけで考えると重心位置は底辺から3.0m。
ここまでは同じ。
①の重心位置は地面から2.5mの位置。
②の重心位置は地面から11.0mの位置。
①の面積は10×5=50.0m2。
②の面積は1/2×5×9=22.5m2。
①+②の面積は72.5m2。
①の面積×距離=50m2×2.5m=125.0m3。
②の面積×距離=22.5m2×11.0m=247.5m3。
①②を合わせた重心位置は(125.0+247.5)m3÷72.5m2=5.14m。
何もない空間に重心位置が来ちゃいましたね。
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