おっさんのblogというブログ。

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土木小ネタ:横断勾配。

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如何お過ごしですか? 3回連続10cmです。

当ブログにお越しいただきありがとうございます。

いつも本当にありがとうございます。

 

地味な土木小ネタシリーズ。

先日、道路の縦断方向(=車の進行方向)のことを書いたんですが、

www.sankairenzoku10cm.blue


今日は道路の横断勾配の話です。

 

 

 

横断勾配を付するものとする。横断勾配を附するものとする。どっちやねん!

 

f:id:sankairenzoku10cm:20220404165119j:plain

道路構造令の解説と運用 令和3年3月 公益財団法人日本道路協会 p466より引用

『車道、中央帯(分離帯を除く。)及び車道に接する路肩には、(中略)横断勾配を付するものとする。』

『歩道又は自転車道には2パーセントを標準とする横断勾配を附するものとする。』

 

横断勾配とは。

 

付するものか附するものかは別にして、ややこしいですよねー、こう言う手の書物って、書き方が、いちいち。

 

分かりやすく図に書くとこんな感じ。

まず道路を上から見た図。

f:id:sankairenzoku10cm:20220404165218j:plain

 

次に道路の断面。

f:id:sankairenzoku10cm:20220404165231j:plain

 

こんな感じで、

車道は外向きに、歩道は内向きに勾配が付いていて、その勾配を『横断勾配』と言います。

注)中分=中央分離帯

 

なぜに横断勾配なんか付けるんですか?

 

図は極端ですが車道には1.5パーセントくらい、歩道には2パーセントくらいの勾配が付いています。

 

それって車で走ってて走りづらくね?歩いてて転ばん?

って話なんですが、小さい勾配なので大丈夫です。

特におっさんおばはんには分からんくらいの傾きです。

 

で、

この横断勾配は、ズバリ排水のためです。

 

f:id:sankairenzoku10cm:20220404165355j:plain

道路に降った雨水を排水するためです。

車道や歩道が水平だと雨は車道や歩道に溜まりますが、横断勾配を付けることで『排水溝』に流れ込みます。

 

その雨の水はどこどこゆくの~?

 

五月雨を集めて早し最上川

いい句ですね。

 

排水溝も雨の水を集めて流します。

排水溝は道路方向(=車の進行方向)にずっと伸びています。

ただし、いっぱい集めすぎると排水溝自身が溢れてしまうので、どっか適当なところで道路外へ抜きます。

f:id:sankairenzoku10cm:20220404165443j:plain

 

そしてその雨の水は川へと流れて行き、そして終いには海へと流れて行くのです。

注)下水管へと流れて行って下水処理される場合もありますが、その場合でも基本最終流末は海です。

 

海へ辿り着いた雨の水は、雲となり雨となってまた道路に降り注ぐのです。

なんとロマンティックなんでしょう。

 

編集後記

道路の『横断勾配』はいかがでしたか?

楽しんでいただけましたか?

 

歩道を歩いている分には分からないと思いますが、

あなたの足元に水たまりが出来ないように、

あなたに車の水跳ねのしぶきがかからないように、

横断勾配はあなたをちゃんと守っています。

 

 

 

 


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