如何お過ごしですか? 3回連続10cmです。
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地味な土木小ネタシリーズ。
今回は設計段階におけるチェック作業の話です。
まあどんな業界でもチェックはしているとは思いますが、私の業界(土木設計)の私のチェックのやり方を紹介しようという、マイナーで、かつ、露出趣味満載の内容となっています。
橋梁設計の流れ。
上記にも書きましたが、私は土木設計(橋梁設計)で生業を立てています。
橋梁設計の手順は(簡単にいくと)、
条件確認→構造計算→設計図→数量計算といった流れになります。
●条件確認:
全ての構造物には条件があります。橋ならば川の上に道路を通すわけなので、川の条件(川の断面や流量など)や道路の条件(高速道路と国道では速度やそれに応じたカーブの大きさが異なります)。
また地盤の成り立ち(地盤が弱い・強いでは違う手立てをしないといけない)や近隣の状況(すぐ近くに民家があると施工時に振動・騒音は大丈夫か?)とか施工場所の有無(でっかい重機が架橋位置まで来られないとなると工法を変えなければならない)等、いろいろな条件があります。
●構造計算:
橋の上を人が通っても、車が通っても壊れないようにしなければなりません。
またそれを支える支柱なども地震が来ても大丈夫なように構造計算して安全・安心な大きさ・形にしないといけません。
●設計図:
我々が書いた設計図を見て工事して、設計図通りに完成させなければなりません。
条件・構造計算を正確・的確に反映させて、かつ、わかりやすく設計図を作らなければなりません。
●数量計算:
設計図通りに橋を造るためにはコンクリートが○m3必要で、型枠が○m2必要で。鋼材は○トン必要だよっていう数量計算=必要な材料の拾い出しです。
その拾い出した材料を調達してそれを形にするための材料費用と人件費、すなわち工事費を求めるための元になります。
これを役所が積算して、この工事は○○億円でやってねと施工会社に請け負わして造るわけです。
チェック作業。
上記の4工程の各工程が終わった段階でチェックを入れます。
やり方・内容などが間違っていないかというチェック作業です。
1個でも間違いがあれば、間違いがあったところまでフィードバックして、間違いを正して、そこから再度スタートです。
例えば、条件確認の段階で間違いが見つかれば条件確認を正せばいいのですが、設計図まで仕上がっていて、条件確認の中に間違いがあれば、構造計算や設計図も間違っていることになります。
つまり、各段階・段階でチェックしないと後戻りで大変なことになります。(実際には各段階の中でもっと細かいステップでチェックする)
設計を進めてはチェックし、チェックしては設計に戻るといった感じです。
実際のチェック作業。
これは、図面をチェックする作業の一コマです。
私どものやり方ですが、
図面を作る(=CADデータ)→紙に打ち出す→チェックする→正しいところは黄色で塗る→間違いは赤ボールペンで正す→赤色のところはCADデータを正す→CADデータを正したたところは緑で塗る(=データが正されているか確認)。
添付図(赤の矢印記号)にも赤で正されているところやそれを緑で確認さてた跡が残っています。
条件確認はエクセルで整理、構造計算はPCのソフトで作成、設計図はCADで作成、数量計算はエクセル等で作成するのですが、パソコンの画面上での間違いは見つけにくいです。
なのでこうやって紙に打ち出して色鉛筆(黄色・赤色・緑色)を使って手作業でチェックします。
私の机の引き出しにある色鉛筆。
私、結構物持ちがいいでしょww
もうずいぶんと前からの使い古しの色鉛筆を貯めています。
なんでそんなもん貯めてんねん!って話ですが、
いつもこの引き出しを開けるとけっこう感慨深いものがあります。
編集後記
チェック作業、いかがでしたか?
楽しんでいただけましたか?
何でもそうですが、チェックするときの極意をひとつ。
『チェックしようとしているものは、全て間違っていると思ってチェックしろ!』
ああこれは正しいやろ、というぬるい思い込みが間違いを放置する原因の一つです。
ではみなさまも、よいチェックライフを送ってください。
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