如何お過ごしですか? 3回連続10cmです。
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また過去記事の垂れ流しですが、ひとつよろしく。
昨日は川を溢れさせました。
ついでと言ってはアレなんですが、今日は橋を壊します。
七夕なのに不謹慎で申し訳ありません。
注)この記事は2018年10月19日に投稿したものを、一部加筆修正して2019年10月17日に再投稿したものです。
タイトルの通りですが、川も溢れます。橋も壊れます。
自分にとっては壊れた橋を見ることは、恋の始まりよりもっと切なく、恋の終わりよりももっともっと悲しいことです。
そこをざっくりと解説します。うざんくさい記事です。
川が溢れる件に関してはバックナンバーで解説しています。
昨日(20200706)の記事ですね。
橋はなぜ壊れるのか?
大きな要因としてふたつあります。(その他の要因もありますが今日は割愛)
ひとつは地震です。
ふたつめは水=降雨です。
まずひとつめ、地震。
平成7年の阪神淡路大震災の写真を載せます。被害に会われた方には申し訳ありません。
以下の地震で倒壊した橋の写真は『土木が遭遇した阪神大震災 日経コンストラクションBOOKS』より抜粋させていただきます。
日本は世界でも有数の地震国です。
それを踏まえて先人の方々は橋を作ってきました。
日本の橋は壊れない....という神話がありました。
自分も一設計者としてバカな神話を信じていました。
基準通りに作っていれば問題ないと。
①地震の横揺れによる支柱の強度不足による倒壊。
この写真を見られたことがある方もいらっしゃると思います。
橋がぺたぺたーっと倒れるわけです。
倒れるイメージはこれです。要は横揺れと支柱の強度の問題です。横揺れに支柱が耐えられなくなってポキっと折れます。
補足しますが、写真の橋は昭和時代に作られたピルツ橋です。
支柱に比べて車が通ることろ(横倒しになっている部分)が大きいのです。
重いのです。頭でっかち→揺れに弱い。
②地震の縦揺れによる支柱の圧壊。
どーんと上がって、どーんと下がる時に支柱が押しつぶされます。そのまま下に壊れます。圧壊と言います。
これも圧壊です。
③落橋。
支柱は健全なのに、支柱から橋げたが落ちる。
下の点線の支柱は壊れていますが実線の支柱は壊れていません、が、橋げたが落ちています。
支柱の橋げたを受ける部分が小さすぎて揺れによってそこから落ちる。
同様なパターンです。
こんな感じで橋が壊れます。
ふたつめ、水すなわち降雨。
水圧、あるいは水の勢いと言った方がわかりやすいでしょうか。
川の水は必ず海へと流れます。
日本の国土は海と山が多く平野が少ないです。
つまり川が短い→川が勢いよく暴れるのです。
この写真はとある川の普通の状態です。橋が架かっています。
上の赤い部分が橋げたで、地面から突き出ているねずみ色の部分が支柱(2本)です。
橋のたもとから見るとこんな感じです。
同じ川の満水状態です。支柱が見えないほど水位が上がっています。
水面は橋げたにも届こうかという勢いです。
たもとから見た状況です。
これ以上水位が上がったら、橋げたに水が当たります。危険状態です。
余談ですがこの川は愛媛県です。
香川ではこんなに水位が上がることが少ないので水量の多さにびっくりしました。
と、写真を撮るのが怖かったです。本当に水が怖いと感じました。
もしここまで(青い線)まで水位が上がったらどうなるでしょう?
橋げたに水が当たります。水が橋げたを押します。
橋げたは支柱と繋がっています。
が、限界を超えたら橋げたは下流側(写真の右側)に落下します。水の勢いで。
支柱は橋げたにつられて折れるかも分かりません。
上記橋とは違いますが、下の写真は実際に橋げたまで水位が上がって水の勢いで壊れた橋です。
壊れる前(googleマップ)。青い橋げたと支柱が2本見えます。
壊れた直後。橋の面影はありません。こっぱみじんです。
実線は流された橋げた、点線は折れた支柱です。
折れた支柱の拡大図。
これが水です。
編集後記
一部の写真は少し乱暴な手口で入手しました。申し訳ありません。
なぜ橋が壊れるのか?
壊れてはならないのですが壊れるのです。
自然には抗えません。
これが土木の世界です。
土木は地球との戦いなのです。
参考資料(本文とは関係ありません)。