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土木小ネタ:地面の中を覗いちゃおう!

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如何お過ごしですか? 3回連続10cmです。

当ブログにお越しいただきありがとうございます。

いつも本当にありがとうございます。

 

地味な土木小ネタシリーズ。

今回は地面の中の話です。

 

普通に地面を見たら地面しか見えませんが、秘密兵器を使って地面の中を覗いちゃおうって寸法です。

 

 

 

標準貫入試験。

 

f:id:sankairenzoku10cm:20210422164750j:plain

 

一般に単にボーリング調査と呼ばれる地盤調査法は、正式にはボーリング・標準貫入試験と言い、ボーリングBoring(=くりぬくこと)によって掘削した孔を利用して、1mごとに地盤の硬さを測定する標準貫入試験を行なう調査です。通常は、土のサンプリングと同時に行なわれます。

標準貫入試験によって得られるデータをN値(エヌち)と呼び、地盤の安定性を推定する目安とすることができます。

方法を簡単に説明すると、63.5kgのハンマー(おもり)を75cmの高さから自由落下させて、サンプラーを土中に30cm貫入させるのに要する打撃回数を測定する試験で、この時の打撃回数がN値です。

https://www.jiban.co.jp/service/survey/boring.htm

 

 

下図の方が図的には分かりやすいですね。

https://daiei-c.com/bussines/examination/boring.html

f:id:sankairenzoku10cm:20210422164909j:plain

 

      f:id:sankairenzoku10cm:20210422164920j:plain

 


簡単にまとめますと、


標準貫入試験=63.5kgのおもりを75cmの高さから自由落下させて、サンプラーを土中に30cm貫入させるのに要する打撃回数を測定する試験。

 

ということでございます。

 

 

標準貫入試験で分かること。 

 

標準貫入試験でボーリング柱状図というのが出来ます。

 

f:id:sankairenzoku10cm:20210422165044j:plain


こいつは、上記にもあったN値(=サンプラーを土中に30cm貫入させるのに要する打撃回数)が数値・グラフ化されています。

 

ちなみにN値が大きいほど硬く強い地盤であると言えます。

例えばヘドロなら63.5kgのおもりを落下させなくてもズブズブと自然に沈んでいきますね。

すなわち、打撃回数=0→N値=0です。

逆に硬い粘土だと何回か叩いてやらないと30cmも進みません。

仮に30cm貫入させるのに20回叩いたとしましょう。N値=20です。

粘土の方がヘドロより硬く強いということです。


また同時に、地面から撃ち込んだ所までをサンプリングするので、地面の中の土質(粘土系の土なのか、砂系の土なのか)も分かるようになっています。

 

つまり、

①地面の中がどんな土で出来ているか。どんな地層を成しているか。

②その土はどれくらい硬くて強いのか
が分かります。

 

 

標準貫入試験を2ヶ所でやってみた。そして地層ごとに繋いでみた。 

 

f:id:sankairenzoku10cm:20210422165138j:plain

 

標準貫入試験を2ヶ所やって、その同じ地層毎を線で繋ぎました。

分かりやすいように塗り絵もしました。

 

黄色が砂系の土、青が粘土系の土、緑は礫系の土、ピンクは岩盤です。


標準貫入試験を2ヶ所やることで、一部分にだけしかない地層のことや、同じ地層でも傾斜して存在することなどが分かります。

 

なんか地面の中が見えた気がするでしょww

 

こんなんをもとに地面の中を把握して、それなりに設計・施工してビルや橋がきちんと成り立つようにします。

 

 

編集後記 

 

『土木小ネタ:地面の中を覗いちゃおう!』はいかがでしたか?

楽しんでいただけたでしょうか?

 

こういう試験をやってそれをもとに設計するんですが、設計で想定する地盤の挙動が実挙動が合致するとは限りません。

やっぱり地面の中って見えない部分なので、結構気まぐれなやつ(=気まぐれな土)もいます。

 

 

 

 

 

 


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