如何お過ごしですか? 3回連続10cmです。
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地味な土木小ネタシリーズ。
今回は地面の中の話です。
普通に地面を見たら地面しか見えませんが、秘密兵器を使って地面の中を覗いちゃおうって寸法です。
標準貫入試験。
一般に単にボーリング調査と呼ばれる地盤調査法は、正式にはボーリング・標準貫入試験と言い、ボーリングBoring(=くりぬくこと)によって掘削した孔を利用して、1mごとに地盤の硬さを測定する標準貫入試験を行なう調査です。通常は、土のサンプリングと同時に行なわれます。
標準貫入試験によって得られるデータをN値(エヌち)と呼び、地盤の安定性を推定する目安とすることができます。
方法を簡単に説明すると、63.5kgのハンマー(おもり)を75cmの高さから自由落下させて、サンプラーを土中に30cm貫入させるのに要する打撃回数を測定する試験で、この時の打撃回数がN値です。
https://www.jiban.co.jp/service/survey/boring.htm
下図の方が図的には分かりやすいですね。
https://daiei-c.com/bussines/examination/boring.html
簡単にまとめますと、
標準貫入試験=63.5kgのおもりを75cmの高さから自由落下させて、サンプラーを土中に30cm貫入させるのに要する打撃回数を測定する試験。
ということでございます。
標準貫入試験で分かること。
標準貫入試験でボーリング柱状図というのが出来ます。
こいつは、上記にもあったN値(=サンプラーを土中に30cm貫入させるのに要する打撃回数)が数値・グラフ化されています。
ちなみにN値が大きいほど硬く強い地盤であると言えます。
例えばヘドロなら63.5kgのおもりを落下させなくてもズブズブと自然に沈んでいきますね。
すなわち、打撃回数=0→N値=0です。
逆に硬い粘土だと何回か叩いてやらないと30cmも進みません。
仮に30cm貫入させるのに20回叩いたとしましょう。N値=20です。
粘土の方がヘドロより硬く強いということです。
また同時に、地面から撃ち込んだ所までをサンプリングするので、地面の中の土質(粘土系の土なのか、砂系の土なのか)も分かるようになっています。
つまり、
①地面の中がどんな土で出来ているか。どんな地層を成しているか。
②その土はどれくらい硬くて強いのか
が分かります。
標準貫入試験を2ヶ所でやってみた。そして地層ごとに繋いでみた。
標準貫入試験を2ヶ所やって、その同じ地層毎を線で繋ぎました。
分かりやすいように塗り絵もしました。
黄色が砂系の土、青が粘土系の土、緑は礫系の土、ピンクは岩盤です。
標準貫入試験を2ヶ所やることで、一部分にだけしかない地層のことや、同じ地層でも傾斜して存在することなどが分かります。
なんか地面の中が見えた気がするでしょww
こんなんをもとに地面の中を把握して、それなりに設計・施工してビルや橋がきちんと成り立つようにします。
編集後記
『土木小ネタ:地面の中を覗いちゃおう!』はいかがでしたか?
楽しんでいただけたでしょうか?
こういう試験をやってそれをもとに設計するんですが、設計で想定する地盤の挙動が実挙動が合致するとは限りません。
やっぱり地面の中って見えない部分なので、結構気まぐれなやつ(=気まぐれな土)もいます。
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